学長講演会 in 大阪(大阪サテライトキャンパス)を開催しました
大阪サテライトキャンパスでは、10月17日(金)に、2025年4月より本学の学長に就任した杉村美紀学長による講演会を開催しました。
第1部:「国際教育の潮流と上智大学の挑戦」

第1部では、杉村学長の専門分野である国際教育について、「SDGsゴール4(質の高い教育をみんなに)」を切り口に、世界で進められている持続可能な教育の取り組みや議論の動向が紹介されました。
また、ユネスコと連携し、現代社会の複雑な課題に取り組む「ユネスコチェア」に選ばれている上智大学の役割として、人間の尊厳を軸に、平和で持続可能な社会の実現を目指す教育・研究の推進について語られました。
さらに、上智大学の、生涯にわたり学び続ける力を育む基盤教育科目についても説明がありました。これは、批判的思考力、創造性、コミュニケーション力を養うことを目的とした教育であり、キリスト教ヒューマニズムに基づいた理念のもと、グローバル・シチズンシップの育成を重視している点が強調されました。
加えて、英語で持続可能な未来社会を学ぶ「SPSF(Sophia Program for Sustainable Futures)」や、2027年度に開設予定の「理工学部デジタルグリーンテクノロジー学科(仮称)」についても紹介され、DX(デジタルトランスフォーメーション)・GX(グリーントランスフォーメーション)分野における新たな教育の展望が示されました。
第2部:「世界が直面する課題に挑む上智大学の役割と責務とは」
第2部では、上智大学教育学科の卒業生である須藤玲氏(東京大学大学院教育学研究科附属 学校教育高度化・効果検証センター 助教)を迎え、杉村学長との対談が行われました。
対談では、学生と教職員の距離が近く、互いに支え合う温かな雰囲気が上智大学の学風を形づくっていることが語られました。こうした人間関係が、学生の安心感と成長を支える土台になっているとのことです。
また、国際化への取り組みとして、海外交流(アウトバウンド)だけでなく、キャンパス内での多様性(インバウンド)を重視している点が紹介されました。学生は学内で異文化理解を深め、多様な背景を持つ人々と協働する力を養っていることを指摘されました。
教育理念としては、学生一人ひとりの個性を尊重しながら、互いに思いやり、困難な時に支え合える人材の育成を目指す「支え合う教育」が根幹にあることが強調されました。
今後の展望としては、「内なる国際化」のさらなる深化が挙げられ、キャンパス内での学生同士の交流をより活性化させる必要性が語られました。
参加者からは、「上智大学の温かく、国際色豊かな雰囲気が登壇者の方々から伝わってきました。」「学長のお話を直接聞ける機会は貴重でした。卒業生との座談会も含め、さまざまなお話が聞けて大変有意義な時間でした。」といった声が寄せられました。
今回の講演会には、関西地区の教職関係者、高校生、卒業生、後援会関係者など多くの方に参加いただき、国際教育の最新動向と上智大学の取り組みを広くお伝えする貴重な機会となりました。














